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鳥取の和の心 和菓子職人

季節の移ろいをたくみに表現する和菓子。
和菓子には大きく三つの種類があり、生菓子、半生菓子、干菓子があります。その中には、地域ならではのものや、和菓子職人たちが試行錯誤して生み出した、個性あふれる和菓子が数えきれないほどあります。また、和菓子製造の歴史も古いため、和菓子には地域性もあり、全国には必ず老舗が存在している奥深い世界です。
その中で和菓子職人は、見た目の美しさや季節感を、素材を駆使して表現し、春であれば桜をモチーフにしたり、夏であれば、涼を感させる葛など透明感のある素材を用いたりします。
鳥取ならではの和菓子といえば「生姜せんべい」や「おいり」などが、永く愛され馴染み深い存在ですね。
今回は鳥取で、真摯に和菓子を作り続けている、和菓子職人と職人の和菓子に対する想いを、ご紹介します。


宝月堂(ほうげつどう)


明治35年創業。
鳥取市内の老舗和菓子屋として地元の方々に愛されている宝月堂。
昔ながらの生姜せんべいをはじめ、四角い大福や和風クッキーなど、新しい商品も続々と登場している。
現在五代目になる店主は、新しい商品開発にも力をいれており、人気商品「砂の丘」はパッケージのイラストも手がけている。
「田舎の菓子屋だからと言って甘んじないように高いレベルでやっているという意識を持って仕事をしています。」と店主は語る。
県内からの注文はもちろん県外のリピーターも多く、今までにない和菓子として見た目や味も斬新で多くの人に喜ばれている。


創菓庵(そうかあん)


和菓子を作って40年の店主は、昭和13年生まれの御年77歳。
店内のお菓子作りはもちろん、商品用のラベルやポップづくりまでパソコンを駆使して作成している。
商品開発にも熱心で、美味しいものが出せるように試行錯誤を繰り返し、日々研究しているという。
お客様からのリクエストに応えて生菓子をつくることもあり、バレンタインデーには写真の商品を(左下)もちろん全て手作りしたという。「手づくりなので手がかかるものは大変だが、細かい所まで季節感を大切にしています。」とにこやかに語ってくれた。

いずみ屋製菓 (いずみやせいか)


昭和23年の創業時より、焼き続けられる生姜せんべい。素朴でやさしい味のお菓子として幅広い世代から人気の一品。
昭和30年代から使用している機械で1枚1枚焼き上げていき、焼きたてのものを素早い手つきで独特のかたちに曲げていく。
焼き上げの作業は特に夏は大変で、気温や気候で生地の配合なども調整している。そこは長年の経験と
感覚が大事だという。
最後に甘くて香り豊かな生姜蜜をたっぷりと塗って仕上げていく。生姜の蜜が乾くと、キレイな白い模様があらわれる。

ホテイ堂 (ほていどう)


創業は、大正12年より80年余り、鳥取の「まんじゅうや」として現在は三・四代目を中心に和菓子の製造をしている。
店内には、鳥取ならではの「おいり」や地名が入ったお菓子も数多く並ぶ。地元食材を使った商品の製造など、鳥取の地域性を伝えていくことにも、とても意欲的だ。 
「和菓子を作るうえで大事だと思うのは感覚です。」と、三代目は語る。
三代目は自分たち団塊世代とは異なり、違った感覚をもった若い職人達が作り上げる新しい和菓子にも注目し、新しい視点での商品開発にも力を入れている。

和菓子 落雁 悠 (わがし らくがん ゆう)


落雁(らくがん)作りでは、木型をみずから作り、商品やパッケージデザインをも手がけ、一切の保存料を使用しないというこだわり。
そんな社長は、菓子作りの経験は一切なく、研究に研究を重ね、今の落雁にたどりついたという。
自身で製作した木型は、現在は約100種類にも及ぶ。木型作りからすべての工程を自社で行い、一つずつ丁寧に作りあげていく。
繊細な形や模様で作られた落雁は、季節や時期によってさまざまで見るものの心も楽しませてくれる。

城北たまだ屋 (じょうほくたまだや)


写真家・植田正治が愛していたという城北たまだ屋の「ピーナッツせんべい」。
植田氏は亡くなったその日まで食べていたそう。
店主は二十歳のころから、50年間以上、せんべい一筋で焼き続けている。そんな店主の背中をみながら、息子さんも手際よく、せんべいを焼いていく。
工場内には、たくさんのせんべい用の焼き印があるが、これは、さまざまな企業や学校からの要望で、オリジナルの焼き印入りせんべいも製造しているからだ。
素材を生かしたシンプルな「たまごせんべい」の他にも、ごまやあられ、わかめ、青のりなどトッピングも様々にせんべいの味を楽しめる。




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